徳島大学、自治医科大学との共同研究開始

平成28年11月10日、国立大学法人徳島大学、学校法人自治医科大学ならびに当社の間で、共同研究契約書を締結しました。共同研究の概要は以下のとおりです。

(1) 研究題目: GM2ガングリオシドーシスに対する遺伝子治療法の開発
(2) 研究目的及び内容: テイ-サックス病とサンドホッフ病に対する脳指向性遺伝子治療法開発を目指し、責任酵素遺伝子搭載アデノ随伴ウィルス(AAV)ベクターを用い、疾患モデルに対する有効性を評価する。
(3) 研究期間: 平成28年11月10日~平成31年1月31日

GM2-ガングリオシドーシスは、β-ヘキソサミニダーゼAの欠損により発症するテイ・サックス病、β-ヘキソサミニダーゼAとB 両方の欠損により発症するサンドホッフ病、GM2活性化蛋白の欠損により発症するGM2ガングリオシド活性化蛋白質欠損症があり、常染色体劣性遺伝形式を示す遺伝病で、日本でのテイ-サックス病の罹患率は8万~10万人に1人、サンドホッフ病は約30万人に1人とされ、GM2ガングリオシド活性化蛋白質欠損症はきわめてまれであると言われています。テイ-サックス病、サンドホッフ病、GM2ガングリオシド活性化蛋白質欠損症を臨床症状で区別するのは困難です。発症年齢により乳児型、若年型、成人遅発型に分類できますが、乳児型の患者さんは3歳までに亡くなることが多く、若年型は、10~15歳くらいで植物状態になり亡くなることが多いと言われています。また成人型は錐体外路症状、精神障害などで生活が困難となる病気です。現段階では根治薬はなく対症療法に限られており、マラリア治療薬が有効との報告がありますが、臨床応用はなされていません。
こうした状況の中、徳島大学、自治医科大学並びに当社はAAVベクターを用いた遺伝子治療法の開発を目指し、根治療法の確立・根治薬の開発を目指して研究に取り組んでまいります。

以上